エッセイ
山口新聞<東西交流>
一枚の新聞記事
五年前、一枚の新聞記事を見つけました。小さなカラーボトルがずらりと並んでいる前に一人の女性がボトルを持っている写真。「イギリスからカラーセラピスト上陸」と書いてありました。
私は、この記事を早速切り抜き連絡先を調べ、問い合わせました。三日後に養成講座が開かれるということでしたが、カラーセラピーが何なのか、はっきり分からないまま色に魅せられ、気がつくと東京のセミナーに参加していた私です。
生徒はほとんど東京の方ばかりで、それまで東京なんて縁のない所という感覚だったので、直面している現実の世界が別世界という感じでした。そのなかで、「主宰者野田幸子先生」の大らかさ、優しさに支えられ、私は二年前にティーチャーとしてセラピスト養成を始めるレベルへと、進むことができました。
何も分からない私を引っ張ってくださった野田先生に感謝するとともに、一枚の記事が教えてくれたチャンスに「ありがとう」を言いたい今日このごろです。
そして今、新しいセラピストが活躍できる場を広げて行きたいと思っています。
(2000年7月7日掲載分より)
老人ホーム
この数年、街には急激にカラフルな色が並ぶようになりました。色の心理効果などもいろいろと言われるようになり、そのなかで、少しでも、色を理解してもらえればと、老人ホームのボランティアを始めることにしました。
私にとって初めてのことで、何もかも手探り状態で始めたボランティア。色を受け入れてくださる施設も少なかったのですが、今お世話になっている施設の前苑長のご理解で、ボランティア活動ができるようになりました。
回を重ねるうちに、少しずつ色を楽しんでくださるようになったおじいちゃん、おばあちゃんを見ていると、色の素晴らしさをあらためて感じます。
アジサイの花の色が判らないおばあちゃんが、少しずつ色の名前を思い出したり、今までピンクをよく使っていたおばあちゃんが、環境の変化でピンクを使わなくなったり、このごろはお友達を連れて参加してくださる方もいらっしゃいます。
現在は、私のセミナー受講者の方々の協力で、このボランティアを進めていますが、一人の力ではできないことも生徒のみなさんの協力で、今まで以上に楽しいセミナーになっているのを感じます。
(2000年7月14日掲載分より)
色のメッセージ
色には、メッセージがあります。以前はよく「色なんて」「色で何が判るんだ」などと言われました。最近は色の効果も科学的に証明、見直されるようになり、生活のあらゆるものが、カラフルになってきました。私たちの生活のなかに色があることは、とても楽しいことです。
しかし、気づかないうちに色があり過ぎて、落ち着きや安らぎのない生活になってしまっていませんか? 特にインテリアは生活のすべてを占めていると言えます。気づかないうちに、色でストレスを受けていることさえあります。
こんなときは生活空間に色のテーマを決めてみると、インテリアに統一感がでて、落ち着きのある生活が楽しめます。リビングにはグリーンの爽やかさと落ち着きを、食堂は黄色で元気の出るスペースに、子供部屋はブルーの色で集中力をと、テーマを決めて考えると色が整理され、すっきりした部屋づくりが、楽しめるのではないでしょうか。
色は使い過ぎると、私たちに悪影響を及ぼしますが、上手に使えば楽しさや、落ち着きを与えてくれます。色のメッセージを知って生活に上手に取り入れると、毎日の生活も楽しくなるはずです。
(2000年7月21日掲載分より)
色を楽しむ
初めて私のセミナーに来られた方がよく「私は色音痴だから」と言われます。よく考えてみてください。身の回りに色の無いものはありません。言い換えると、私達は知らず知らずのうちに生活の中で色を簡単にコーディネートしているのです。
気に入った写真や絵を部屋に飾ったり、花を生けたり、カーテンの色も部屋の調和なしには掛けたりしませんよね。このように考えれば色音痴という言葉もどこかに消えてしまいませんか。要は色を楽しむことが大切なのです。
色を楽しむと言えば、一般的に女性の方が男性よりも平均寿命が長いと言われますがなぜでしょうか? 実は一般的に女性の方が男性よりもたくさんの色を見たり使ったりしていると言われます。まずは毎日の化粧が関係していると言えます。また、職業別で調べてみると画家も長寿の方が多いことが判りました。画家は喜び、怒りなど、感情を絵の中にすべてぶつけて表現しています。
このことから考えると毎日生活の中で色を楽しむことは、ストレスの解消と長寿の秘訣かも知れません。みなさんもたくさんの色を楽しんでくださいね。
(2000年7月28日掲載分より)
赤の心理
さまざまな色のある生活の中で「色の名前で一番に浮かぶ色は」と言うとまず、大人も子供も「赤」と言うのではないでしょうか。アメリカの人類学者の研究によれば、人類が最初に意識した色は「赤」だと言われています。また、赤ちゃんが産まれて初めて知覚する色も「赤」だということを考えても、人に訴えかける強いパワーをもっていると言えます。
古代文明においては、死者を埋葬した聖域にたくさん赤が使われていることが多く、そのことから考えても火の色、血の色など命の象徴であったと言えます。精神的にも感情を刺激する色で、適度な興奮を誘う色とも言えます。気分が落ち込んでいるときに元気回復の色として効果を発揮する色です。ふと「赤」という色に妙に引きつけられる時・・・、女性が仕事に出かける前の勢いよくルージュを引く瞬間・・・、私たちの意識の奥深いところに流れて入る最初の赤の記憶がよみがえる瞬間なのではないでしょうか。また、カラーセラピーの絵の中にも、子供たちの落書きの中にも「赤」という色は必ず姿を現します。「赤」という色を過去の記憶と共に考えていくと本当の自分の姿を発見することができるかもしれませんね。
(2000年8月4日掲載分より)
青の心理
青は世界中で一番好まれる色です。でも、同じ青でも地域によって、認識している青にはいろいろあります。日本人は川の水の青として、ヨーロッパ人は地中海のコートダジュールの空の色として、アメリカ人はスカイブルーとして認識しているようです。
私たちの目には同じ青でも、こんなに違ったイメージを与えているのです。青色で連想する言葉には安全、平和、冷静、鎮静などといわれるように平和で穏やかな色ということから、青には精神を鎮静化させ、安定させる作用があります。集中力を促進させたり、催眠効果もあると言われています。また、こんな言葉もよく聞くのではないでしょうか。ブルーマンデー、マタニティーブルーなど、気持ちが落ち込むこともブルーでよく表現されます。ブルーは好まれる色としては良いのですが、インテリアなど毎日の生活の中であまり使い過ぎると、精神的にも落ち込んでしまうなど、私たちの体に大きく影響を与えます。アメリカで部屋中ブルーを使っている奥さんが、鬱(うつ)病と診断され、部屋のカーテンや壁を明るい色に変えると病気が良くなったというエピソードもあるくらいですから・・・ご注意を!
(2000年8月11日掲載分より)
黄の心理
黄色は子供の好む色として知られています。黄色は色彩心理学的に言えば「甘え、依存、恐怖」の色と言えるでしょう。ですから大人がこの色を好むと子供っぽいイメージに見られることもあります。
こどもの絵の中に黄色が強いストロークで描かれた絵は、心が開いていると言えます。また、一般的に幼児が好む色でもあり、好奇心が外へ外へと広がっていく時期でもありますが、両親に愛情の欲求があるときの色とも言えます。
黄色をよく使う画家にゴッホがいますが、黄色を闇からはい上がるための光として求め続けた画家。短い生涯は愛に破れ、友情に破れ、画家として成功をみることのなかったゴッホにとって「黄色い部屋」の絵はついに得ることのなかった人との幸せをイメージしていると言えるでしょう。
このこととは反対に、黄色と言えば映画「幸福の黄色いハンカチ」を思い出す方も多いのではないでしょうか。青空いっぱいのハンカチのラストシーンでは幸せな気分になった方も多いのでは・・・。このように黄色は、寂しさや喜び、幸福感と不安、というように人間感情の両面を表す色でもあります。
(2000年8月18日掲載分より)
カラーセラピー
「カラーセラピー」という言葉をご存じですか。選んだ色からその方の心理状態や体調などを分析し、アドバイスしていくものです。このカラーセラピーは、約六年前にイギリスより日本に入ってきたものです。まだ、日本では新しい分野の一つと言えるでしょう。
ヨーロッパでは、自分たちの生活のなかにとてもなじんでいるものです。カラーセラピーの中でピンクは「自分自身が愛せない」というメッセージを含んでいます。私のところへ来られる最近の若い方は、この傾向が強くなってきたように感じます。外見の美しさに捕らわれ、本当の美しさ、女らしさは、自分の内(内面)にあるということに気づいていない、自分自身の真の美しさを発見できずにいる若者です。
お話の中でその方のチャームポイントをアドバイスしてあげると、少しずつ顔が輝いてきます。自分自身をしっかり見つめ、自分自身を愛することが大切だということを知ると、不思議なほどに、美しく輝いて見えるようになります。そんな時私はあらためてカラーセラピーの力を感じますし、たくさんの人にもっとカラーセラピーを知っていただきたいと思います。
(2000年8月25日掲載分より)
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Four・Color Communication Academy
代表 浜崎 数未
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